翻訳歌詞

「ローズ」　原詩：アマンダ・マクブルーム

愛は可憐な葦までも押し流す　川の流れだと人は言う

愛は魂を切り裂く　鋭い刃だと人は言う

愛は求める心　終わることのない　満たされぬ欠乏だと人は言う

しかし私にとって愛は花　あなたはまだその種子だけれど

傷つくことを恐れる心は　踊る喜びを知ることはない

目覚めを恐れる夢の行方は　夢のままで終わるしかない

心を開く人がなければ　愛を与えることもできない

死ぬことを恐れる魂は　真実の生をつかむこともない

夜はあまりに孤独　道はあまりに遠い

恵まれた者　強い者だけが　愛に勝つと望み失せる時

思い起こそう　一粒の種子を　冷たい雪の下に　冬を過ごすとも

春の日に　愛の陽光を受けて　花開く　一輪の薔薇

「サウンド・オブ・サイレンス」　原詩：ポール・サイモン

暗闇よ　僕の昔からの友よ　また君と話しにきた

僕が眠っている間に幻が忍び寄り　その種子を残していったから

頭の中に植えつけられた幻は　今も残っている

沈黙の音の中に

不安な夢の中で　僕は一人で歩いていた　狭い　砂利に覆われた道を

街灯のぼんやりとした光の下で　底冷えする寒さに　僕は襟を立てた

夜の闇を　切り抜くように点滅する　ネオンサインの光が　僕の目を射抜き

沈黙の音に触れた

そして裸電球の光に照らされ　何万人もの人が見えた

人々は自分の考えを語らずに無駄なおしゃべりをし　自分から聞こうとはせずに人の言葉を聞き流していた

人々は歌を作っていたが　声は全く揃わず　それを誰も気にせず

沈黙の音がかき消されてしまう

僕は言った　愚かな人々よ　君たちは知らないのか　癌のように拡がる沈黙を

僕が教えてやる言葉を聞け　僕が差し伸べる手に掴まれ

しかし　僕の声は　音のしない雨の滴のように

沈黙の井戸の中に　響くだけだった

人々は頭を下げ　祈っていた　自分たちが作った　ネオン照明で光る神に向かって

すると　ネオンサインで書かれた言葉が　警告となって光り始めた

「預言者の言葉は　地下鉄の壁や安アパートの玄関に書かれている」　と

沈黙の音の中に　囁きが残った

＊タンゴ歌詞の翻訳については以下のリンク参照

http://hirao.art.coocan.jp/riko